古代ローマの浴場跡を巡る。
それが、このローマ滞在で自分に課したミッションだった。
カラカラ浴場、トラヤヌス浴場、そしてディオクレティアヌス浴場。
2日間で主要な遺構を辿ると、この都市の本質が見えてくる。
ローマを語る上で欠かせないのは、
悠久の時代に完成されていた公衆入浴文化。
約2,000年前。
日本がまだ弥生時代だった頃、
ここにはすでに高度なスパ文化が存在していた。
数千人を収容する巨大な浴場。
温浴プール、ドライサウナ、ミストサウナ。
床暖房、トリートメントルーム、スキンケア。
カフェやリストランテまで備えた空間設計。
それはもはや「浴場」ではなく、
現代でいう“スパ”そのものだった。
ディオクレティアヌス浴場は、その到達点とも言える存在。
圧倒的なスケールと構造から、
ローマ人がどれほど「整える」という行為を重視していたかが伝わってくる。
浴場の役割は、単なる衛生ではない。
傷を癒す場所でもあった。
屈強なグラディエーターたちが戦いの後に身体を休め、
再び日常へと戻っていく場所。
それは、日本における温泉文化とも重なる。
戦国武将たちが戦の傷を癒したように、
人はどの時代でも、どの場所でも、
温浴という手段で心身を整えてきた。
スパとは、贅沢ではない。
人間にとって必要な機能だ。
それは、日本における温泉文化とも重なる。
戦国武将たちが戦の傷を癒したように、
人はどの時代でも、どの場所でも、
温浴という手段で心身を整えてきた。
スパとは、贅沢ではない。
人間にとって必要な機能だ。
だからこそ思う。
この文化を、もう一度世界に広げていきたい。
2,000年前のローマがそうであったように。
2,000年後の人類にも誇れるものを、いま創っていこう。
ディオクレティアヌス浴場。
そこは、過去ではなく、未来に繋がる場所だった。
Thermae Diocletiani
Viale Enrico de Nicola, 78, 00185 Roma RM, Italy
