ジェノヴァのど真ん中。
フェラーリ広場。
名前を聞けば、
あの赤い車を思い浮かべるけど、
ここには一台もいない。
あるのは、噴水と、
人の流れ。
それだけ。
この広場は、
“見る場所”じゃない。
通過する場所だ。
放射状に伸びる道。
その先に続くのは、
ジェノヴァのオールドタウン。
一歩入れば、
すぐに迷う。
細く、暗く、入り組んだ路地。
人とすれ違うのが、やっとの幅。
夜になると、
空気が変わる。
少し危うくて、
でも、なぜか引き寄せられる。
ナポリに似た、あの感じ。
観光地として整えられた街じゃない。
生活がそのまま残っている。
だから、面白い。
ふと覗いた先に、
美味そうな店がある。
気取らないバル。
自由に過ごす人たち。
紳士も、淑女も、
それぞれのリズムで。
この広場は、
ゴールじゃない。
入口だ。
ジェノヴァという迷路へ入るための、
起点。
Genova.
中心は、迷うことで見えてくる。
