朝のカンポ・ディ・フィオーリは、
市場の顔をしている。
野菜。
果物。
人の声。
朝から、熱量が高い。
でも、
この場所の本番は夜だ。
グルメが交差する。
人が流れ、
店を探し、
ワインを片手に歩いている。
ローマに来れば、
誰もが食べるものがある。
アマトリチャーナ。
カルボナーラ。
どの店にもある。
だからこそ、
どこで食べるかが重要になる。
有名店は、すぐ分かる。
行列。
観光客。
SNS。
Osteria da Fortunata。
Osteria La Carbonara。
確かに、美味いはずだ。
でも、
今回はそこを通り過ぎる。
期待したのは、
裏路地。
カンポ・ディ・フィオーリ近く。
細い路地の奥。
そこで出会った、
アマトリチャーナ。
パケッリ。
太いパスタの中に、
熱々の濃厚ソースが入り込む。
熱い。
重い。
でも、止まらない。
ローマの料理は、
気取っていない。
力で押してくる。
Hosteria Grappolo d’oro。
名前を知らなくてもいい。
こういう店が、
この街の味を支えている。
有名である必要なんてない。
ローマには、
まだ“名もない美味さ”が残っている。
Roma.
本物は、路地の奥に隠れている。
