ナポリの歴史地区、スパッカナポリ。
The Napoliとも言える、
この街の象徴的な場所。
そこからさらに奥へ入っていく。
すると、空気が明らかに変わるのが分かる。
Quartieri Spagnoli.
スペイン地区。
その一角に現れるのは、
ディエゴ・マラドーナ。
ナポリの英雄。
いや、
この街では、今も神に近い存在だ。
サッカー界で、
マラドーナの名前を知らない人はほとんどいないだろう。
アルゼンチンの英雄。
そして、
ナポリの英雄。
でも、なぜナポリで、
マラドーナはこれほどまでに愛されているのか。
答えは、
彼がこの街を“勝たせた”から。
ただの勝利じゃない。
北に対して、南が勝った。
経済でも。
歴史でも。
北イタリアに対して、劣ると見られてきた南の街。
そのナポリを、
マラドーナはイタリアの頂点へ連れていった。
アルゼンチンの貧しい家庭に生まれ、15歳でプロデビュー。
22歳、バルセロナへ。そして、24歳、ナポリへ。
ここから、“ナポリの奇跡”が始まる。
クラブ史上初のセリエA優勝。
二度目のスクデット。
ナポリが、世界から注目される街になった。
26歳。メキシコW杯。
「神の手」
「伝説の5人抜き」
アルゼンチンを、世界一へ導く。
そして1990年。
イタリアW杯準決勝。
アルゼンチン対イタリア。
その舞台は、よりによって、ナポリだった。
マラドーナは、ナポリの人々に問いかけた。
イタリアを応援するのか。
それとも、
いつも見下されてきたナポリの誇りを選ぶのか。
複雑な感情がスタジアムを包んだ。
栄光だけじゃない。
薬物。
出場停止。
そして、ナポリとの別れ。
決して、完璧な英雄ではなかった。
それでも、
彼がこの街に残したものは消えなかった。
勝利だけではない。
誇りだった。
2020年、60歳で死去。
それでも、スペイン地区を歩けば、
今も至るところに彼がいる。
壁に。
旗に。
ユニフォームに。
人々の記憶に。
英雄は、
いなくなって終わるわけじゃない。
街の誇りになったとき、
永遠に、
そこに存在する。
Napoli.
英雄は、
勝利より誇りを残す。
#世界の文化 #ヨーロッパ旅 #ナポリ #マラドーナ #Napoli
