夏の温泉という、
贅沢。
Baden bei Wien.
ウィーンから、
電車で約30分。
“ヨーロッパの大温泉保養都市群”
その一角を成す、
世界遺産の温泉都市。
この街と温泉の歴史は、
古代ローマ時代まで遡る。
約2000年前。
この地に駐屯したローマ人たちも、
温泉を利用していた。
そして今も、
街の中には、
いくつもの温泉施設が点在する。
そのひとつ。
Thermalstrandbad Baden
1926年開業。
今年、
ちょうど100周年。
2000年という温泉地の歴史から見れば、
100年前ですら、最近に思えてくる。
中へ入ると、
ふわっと漂う硫黄の香り。
ああ、たしかにここは、
温泉なんだ。
パリからずっと、
暑い夏を歩いてきたけれど、
ウィーンに入ると、
一気に涼しくなった。
この日は、
26℃前後。
夜は、
少し肌寒いくらい。
温泉プールは、
中央の丸い部分が、
34℃ほど。
その周りは、
30〜32℃ほど。
浸かっていると気持ちいい。
でも、出ると、
寒い笑
そして、ここで印象に残ったのは、
施設そのものより、
そこで過ごす人たちだった。
芝生では、家族が寛ぐ。
子どもたちは、
温泉プールではしゃいでいる。
世界遺産の温泉都市。
そう聞いて想像していた、
歴史的なスパとも、
洗練されたウェルネス施設とも、ちょっと違う。
観光地という気配すら、
ほとんどない。
あるのは、
地元の人たちのいつもの夏。
泳ぐ。
温まる。
芝生で休む。
家族で一日を過ごす。
2000年前、
ローマ人がこの土地の温泉を使った。
そして今、
同じ土地の熱で子どもたちが遊んでいる。
文化を受け継ぐって、
昔と同じことをすることじゃない。
時代に合わせて、
日常の中で使い続けることなのかもしれない。
Baden bei Wien.
2000年続けば、
温泉は、
日常になる。
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