なぜ、この温泉都市が世界遺産じゃない?<ハンガリー・ブダペスト>/Budapest

“ヨーロッパの大温泉保養都市群”
The Great Spa Towns of Europe.

2021年、
11の温泉都市が世界遺産になった。

そのひとつ、
Baden bei Wienを歩いてきた。

そして、
ブダペストへ来て思う。

なぜ、この街が入っていない?
審査員のミスじゃないか笑

ブダペストの温泉文化は、

約2000年前、
古代ローマ時代まで遡る。

この地に温泉施設を築き、

人々は、
大地から湧き出す熱を利用した。

そして、16〜17世紀。

オスマン帝国の時代に、

トルコ式浴場文化が、
この街に根付いていく。

その姿を、今に残す場所がある。

Rudas Gyógyfürdő
ルダシュ温泉

その歴史は古く、

現在も残るトルコ浴場の原型は、
16世紀に築かれた。

中央には、八角形の温泉浴槽。

その上を、
巨大なドームが覆う。

小さな穴から差し込む光が、

薄暗い浴場の
湯気を照らしている。

華やかじゃない。
明るくもない。

むしろ、

暗く、
静か。

※トルコ式浴場内は撮影禁止。
画像は館内モニターを撮影したものです。

現代的なスパとは、まったく趣が違う。

ここにあるのは、
遊ぶための温泉でも、
映えるための温泉でもない。

静かに、湯と向き合う時間。

何百年もの間、
人々がここで身体を温め、
休み、回復してきた。

時代が変わっても、

その行為は、
ほとんど変わっていない。

そして、

浴場を出れば、
目の前にはドナウ川。

古代ローマから、
オスマン帝国、
近代ハンガリー、
そして現代へ。

歴史の層と、温泉文化が、
ひとつの街に重なっている。

世界遺産であるかどうかは、

もちろん、
文化の価値そのものを決めるものじゃない。

でも、

Baden bei Wienから、
Budapestへ来て、

どうしても思ってしまう。

これだけの温泉文化を持つ街が、

なぜ、
あの11都市に入っていないんだろう。

Budapest.

“温泉の都”。

その答えを探しながら、

この街の湯を、
もう少し巡ってみよう。

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